ステムベアリング交換

トラブル体験談でも書いたステムベアリングの交換手順をかきます。
設備がほとんど無い我が家の例で書きますので(^_^;)
バカじゃーんとか言わないでくださいね(;^_^A アセアセ…

F周りを全て外すためジャッキアップが必要になります。
本来でしたらきちんとしたスタンドを用意すべきと思いますが
私は4輪用のパンタジャッキで行います。
ただしこれはかなり不安定ですから十分注意して作業願います。

ジャッキアップするまえにF周りのボルト・ナットは全て緩めます
後で苦労しないために前もって緩めておきます。
ジャッキポイントはなるべく前方で安定する場所がいいと思います
木っ端をかませるか、ウエス等で傷が付かないよう養生して下さい。

外す順番の一例として
○ガソリンタンク(どっちでもいいのですが、傷つく可能性高いので・・・)
○チャンバー
○ヘッドライト、ライトケース、ステー
ライトケースの中の配線を全て切り離し、ライトケースが外せるようにしておきます。
○メーター
○Fフェンダー
○Fブレーキマスターシリンダー及びキャリパー(ブレーキホースは外す必要ありません)
外す際エアが入らないようマスターシリンダーは水平にしておく必要があります
外れたら仮に物干し竿や自転車に付けておきましょう(^^)
キャリパーはプレーキホースで引っ張られぬよう針金で釣っておいた方がいいかもしれません。


いきなりこんな画像ですが(;^_^A アセアセ… あとはご想像下さい。

ここまで外れたらジャッキでFタイヤが浮くまで上げます
一応軽く揺すっても大丈夫か確認しておきましょう(^^)
○Fホイール
○Fフォーク
○ハンドル(マスターシリンダーが外れていればどのような形でもいいです)
○トップブリッジ
○三つ又
こんな感じでしょうか?

レース打ち抜き
フレーム側に上下1個ずつ、三つ又に1個レースが残っていますのでこれをハンマーで打ち抜きます。
当て棒、マイナスの貫通ドライバー、適当なパイプ、物は何でもいいので用意して下さい。
フレーム側はジャッキアップされていますので注意が必要です、あまり揺すると
バイクが落ちます(;^_^A アセアセ…
三つ又はネジ山が潰れないようにウエスで防護します。これだけはちょっと硬いですが
それ以外は簡単に外せるはずです(^^)

 

 

外れたレース。打痕はありませんが錆が結構あります。

レース打ち込み
さーここからは本番ですので気合いを入れていきましょう(^^)
レースのベアリングの通る溝は傷付けてはいけません。
それと、レースは上と下ではサイズが違いますので勘違いして打ち込まないで下さい。
外す時にメモしておくといいかもしれません。

一番簡単なとこからやります。
フレーム上部はフレームと面一でいいのでハンマー(できたらプラスチックハンマー)
でレースの最外周を叩きます。ヘッドパイプと面一になればOKです(^^)
一点のみではなくまんべんなく叩きます。

次はフレーム下のレースです。これ打ち込むの厳しいかもしれませんね(^_^;)
ちょっとやりにくいのですが古いレースを当て、防護しながらたたき込むと
いいかもしれません。グリスを多めに塗っておくと落ちないですみます。
また、こんな感じでボルトとナットと大きめのワッシャーが用意できれば
楽です。


 

三つ又もレースの内径ギリギリのパイプがあると便利なのですが、無ければ
古いレースを当てるか叩き棒でレース内側を叩きます。
ベアリングやベアリングレースを打ち込む場合穴に対しては外周、軸に対しては
内周を叩いて下さい。

レース溝を傷つけやすいのですがこのようにパイプを握って打ち込むこともできます。

 

上手く打ち込めたらボールの取り付けです。
レース及びボールにはグリスをタップリと塗布します。
ここでは私はモリブデングリスを推薦します。
上下のレースに各19個のボールを乗せます。
三つ又をヘッドパイプに挿入し、上部レースを取り付け、ロックナットを
手締めで一杯まで締め上げます。

次にロックナットを規定トルクで締めますが、専用工具なんて大抵の方は
持っていないと思いますので、ハンマーとマイナスドライバーで叩きます。

外す前にどの位の強さで締まっているかを、少し締める方向に叩き覚えておくのも
いいかもしれません。これは感に頼るところが大きいのですが・・・。
三つ又がガタが無く、重くなくスムーズに動くか確認します。
一応能書きでは、3.8kg-mで締め付けた後、1/8戻しとなっているようです。

あとは逆の手順で元に戻します。
ジャッキを降ろした後、全てのボルト・ナットがきちんと締め上がっているか
確認して下さい。
最後にブレーキの利き具合を確認すれば終わりです。

おまけ
Fフォークの突き出し量はハンドル上部と面一ですが、ここの寸法よりも
アクスルシャフトが入る穴位置が同位置にあるかを優先させた方がいいです。

ブレーキキャリパーの位置出しとして、キヤリパー取り付けボルトを少し締め
(キャリパーが自重で動かない程度)Fを上げた状態でホイールを進行方向に回し
ブレーキをガツンと利かせ、それを2〜3回行います。
これでキャリパーは理想の位置に移動します。その後規定トルクで締めます。